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01/09

3.26 (評価数:407件)

〒061-2271 北海道札幌市南区藤野473番地1[地図]

札幌から車で30

スキー場情報(詳細)

史上最凶カチンコチンコブ

3

2019/03/10

雷電風雪さん

☆☆☆ 3 雪さえ良ければ高評価だが…

【総評…というか訪問記】
3月7日、初訪問。

JALのマイルが貯まったので北海道に飛んだ。
2月中旬以降はろくに寒気が入っていない暖冬少雪の今シーズン、コンディションは期待していなかったが、ちょっと早めの春コブでも喰って来ようと思ったのだ。
例によって札幌のシティホテルに滞在し、そこから複数のスキー場へ往復する予定を組み、初日は市内観光に充て、2日目はJR北海道の札幌発日帰りプランを利用してニセコビレッジへ行った。ニセコでは何と雨に降られるという最悪のコンディションでレビューすら書く気になれず、3日目の午前中はやはり市内観光、午後にやって来たのがここ、Fu'sだ。

このスキー場は、札幌近郊スキー場の中では大きめの300mという標高差を持ち、ゲレンデはほぼ真北を向いているので、雨さえ降らなければシャバシャバグサグサの腐れ雪にもならないだろうという期待があった。昨日はニセコでも雨が降るほどのザマだったが今日はそこそこ冷え込みが戻っている。新雪は降っていないので、まぁ多少固いのは仕方ないだろうな~くらいのつもりで、真駒内からの送迎バスを降り立ったのだった。

ゲレンデベースに立つと、コンパクトなスキー場の全容が一目で見渡せる。正面のクリスタルコースには整備されたモーグルコースがあり、その上に聳えるダイナミックコースの急斜面は見事な一面の自然コブだ。パノラマコースの端にもラインコブができている。コレはいいぞ。昨日のニセコビレッジではろくなコブにありつけなかったので、今日はその分も取り返せそうだ。ところが。コブを滑っている人が誰もいない。平日の午後で、お客は数える程しかいないのだが、それでも基礎系と思しきスキーヤーが何人か整地でせっせと練習している。みんな上手いのに誰もコブには寄り付かない。アレレ?まさか…ひょっとして…一瞬イヤな予感が頭をよぎったが今更引き返すわけにもいかない。先ずはモーグルコースの様子を見るために第1リフトに乗った。

モーグルコースは残念ながらチーム専用で、この日はクローズだった。まぁ、ココが滑れなくても他にコブはいくらでもあるからいいんだけど、それ以前の問題として…この…足元の雪は何だ…!?コレはもはや雪ではない。氷だ。カチンコチンだ。殆んどスケートリンクだ…。整地を滑っていても、ちょっと斜度が付くとまるでエッジが利かない。こりゃ、コブに入るなんて自殺行為か?誰ひとりコブを滑っていないのはそういうことか…。

こうなればもう半ばヤケクソである。今更他のスキー場に移動する時間もないし、この周辺のスキー場なら、どのみち雪の状態は似たり寄ったりだろう。ああ、滑ってやりますとも。取り敢えず、少し斜度の緩いパノラマのラインコブに入ってみる。結果は…推して知るべし。もう、ピッチがどうとか深さがどうとか言ってるレベルの問題じゃない。攻略するとか何とか言ってる場合じゃない。ケガさえしなけりゃそれでいい。生きて帰れればそれでいいのだ。

結局、空が真っ暗になり、ナイター照明が煌々と灯る時間まで、ヤケクソのコブ格闘は続いた。何度弾かれ、何回こけたことか。滑っていて何か違和感を覚え、見てみると片足のスキーが外れていた…などという不可解な経験もした。もちろん、全面コブのダイナミックも何回も滑った。その間、同じくコブに入ってくるような同志は遂に一人も現れなかった。

俺はどこか狂っているのだろうか。