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〒038-0221 青森県南津軽郡大鰐町大字虹貝字清川48-1 [地図]

東京から車で500電車で400

スキー場情報(詳細)

びちょ濡れ不快指数100%…(-"-)

1.5

2017/02/15

雷電風雪さん

☆★ 1.5 うーん…もう行かなくてもいいかな…

【総評…というか、訪問記】

青森県のスキー場新規開拓ツアー、最終日はココ、大鰐だ。
このスキー場は結構長い歴史があり、俺の持ってる古いスキー場ガイド誌なんかには『安比ができる前は北東北で唯一の本格派スキー場であった』などと書いてある。なるほど、かつてはゴンドラもデタッチャブルクワッドもあり、本格派の名に恥じない大規模スキー場だった。が、今は昔。スキー人口の激減と歩調を合わせるように規模縮小の嵐が吹き荒れ、今は固定式ペアリフト3基だけで細々と営業を続けている。尤も、一時期は完全廃業の危機さえあったらしいから、生き残っただけでも良かったと思うべきか。
それでも、現行のコースだけでも450m近い滑走標高差はなかなかのもの。豪快な非圧雪の急斜面コースが3本も待ち構えているので、それなりに期待はしていた。
俺のスキー場選びに於いて最重要事項となる雪質に関しても、それほど危惧はしていなかった。トップの標高550m弱というのは、普段なら絶対に寄り付かない低地スキー場だが、何といっても此処は青森である。本州では間違いなく最高の雪質を誇る安比や下倉を擁する岩手より更に北ではないか。海からも離れている。第一、まだ2月上旬だ、トップシーズンではないか。この日は、日本海側に発生した低気圧の影響で強い寒気は抜けつつあるが、ヘンな暖気が入っているわけでもない、まぁ平年並みの気温だろう。まさか、初日の釜臥山のように、湿った雪に幻滅することもなかろう…

…結論から言うと、この予想こそ最大の誤算であった…

2月10日、泊まっていた弘前のホテルを出て大鰐へ向かう。このアクセスに関しては、電車で行くかレンタカーで行くか、直前まで悩んだ。弘前から大鰐までは、JRならたった二駅だが、駅からはタクシー以外に足がないのだ。駅から5分くらいというから大した値段にならないとは思ったが、それでも走ってみないと幾らかかるか分からないタクシーっちゅう乗り物は、初めての場所では少々不安である。弘前には格安レンタカー屋さんがあるので(昨日、青森スプリングに行くのに使った)、タク代がちょいとハネたら、レンタカーの方が安くなるし。で、結局、電車とタクシーで行った。タクシーは片道700円ちょいで、帰りは1割引きのチケットをくれた。こういうサービスはもっと積極的にHPとかで告知するべきだろう。というか、本当は駅からのシャトルバスくらい出せ、と言いたいのだが…。

雨池スキーセンターは、スキー授業の地元小学生の団体と自衛隊の迷彩服でごった返していた。平日とは思えない盛況ぶりで、到底、潰れるかどうかの瀬戸際に立ったスキー場とは思えない。何だよ、こんなんならあじゃら高原側も復活させろよ、などと思いつつ、帰りの電車の時間に合わせて5時間券を買いリフトに乗った。

弘前ではチラチラ舞っていた程度の雪は、本降りになっていた。
新雪、深雪大好き人間の俺にとって、雪の中で滑るのは全く苦にならない、どころか、むしろ歓迎すべきことである…筈だった。そう、本来ならね。普段“雪質重視”で選んでいるスキー場で滑っている分にはね…。だって、俺の知っている“スキー場に降る雪”は、基本、吹けば飛んでいくような乾雪だもん。ウェアに付いても融けないから、バサバサ払っとけば大して濡れない雪だもん。

だが。

「青森まで来て、湿った雪に幻滅することもなかろう」という予想は、見事に誤算であった。何だコレは!?とんでもない濡れ雪だ。ジャケットに、パンツに、グローブに、ゴーグルに…触れるそばから水滴に変わり、容赦なく全身を濡らしていく。上に行けば少しはマシになる筈だ…淡い期待を抱いて、次のリフトに乗り継ぐ。おお、あれが大鰐自慢の急斜面か!正面に前平バーンがバーンと迫り、ちょこっとテンションが上がったのも束の間…やはりびちょ濡れ雪は相変わらずである。そして。ボツッ、ボツッ…聞き慣れない耳障りな音が絶えず肩の辺りから聞こえてくる。見ると、搬器のフレームから水滴がしたたり落ちてくるのだ。
他のスキー場でも、ちょっと日が出て気温が上がった時など、リフトの支柱に積もった雪が融けて水滴が落ちてくることはままある。だが、ここまで酷い水攻めはちょっと記憶にない。
「俺はコレが嫌だから湯沢・石打辺りの低地スキー場には行かないようにしてるのに…大枚払って青森まで来て…このザマかよ…」泣きたくなった。

それでも一時間半は滑った。3本の急斜面上級コースは、ビショ濡れになりながらも一時間半は粘れるだけの面白味があった。だが。一時間半が限界だった。

スキー場トップに洒落たホテルが建っていた。ランチ営業やってるらしい。スキーセンターのレストランはガキの団体に埋め尽くされるのが分かり切っているから、もはや駆け込み寺はここしかない。11時半、少し早目の昼メシを食うために板を脱いだ。本物の薪ストーブがある綺麗なレストランでゆっくりと食事を取る。この、青森ワイナリーホテルで過ごしたひと時だけは、掛け値なしで快適だった。

そして、予定よりずっと早い、次の電車で帰ることに決めた。
だが、帰るためにはもう一度濡れ雪の中を滑ってスキーセンターまで下りなければならない。
もはや、その一本ですら苦痛だった。

今回の青森遠征の教訓!
「低地スキー場でも文句なしの粉雪を求めるなら、やっぱ北海道まで行かなきゃダメ!」

もちろん、青森県のスキー場を全部否定してるわけじゃないですよ。
前日の青森スプリングは大満足だったし、大本命の八甲田がまだ未踏のまま残っているし。
ただ、初日の釜臥山とこの大鰐を滑った教訓として、ココまで緯度を稼いでも、やっぱし低地はダメだな、ということでした。