雷電風雪さんの滑走記録
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雷電風雪さんの 函館七飯スノーパーク 滑走記録

2013年02月14日〜2013年02月14日 (1日間)

ゲレンデ函館七飯スノーパーク

本来は個人の記録用に書いたモノですが参考にどうぞ。

来場者からの情報が無いようなのであまりカットせずにそのまま載せます。長文ですがお許し下さい。

列車の時刻やリフト券等の料金はすべて当時のものです。

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2013年2月、厳冬の北海道を堪能すべく2週間に及ぶ旅に出た。北海道滞在中、5か所のスキー場を訪れたが、その二日目、2か所目に選んだのが函館七飯スノーパークである。

2月14日木曜、宿泊していた函館駅前のホテルを8時に出た。この日は夕方まで七飯で滑った後一旦函館まで戻り、最終の特急で札幌まで行く。どのみち戻ってくるのだから滑るときには要らない大きな荷物はホテルに預けていく。ウェア類は例によってすべて身に着けていくし、板は宅配便で現地に送ってある。手荷物は、滑り終わった後で着替える街着のパンツ一本だけだ。とかく荷物が多くなりがちな長期間長距離旅行+スキー場巡り。極力楽に移動できるように、荷物をどうするか、事前によくよく計画を立てていたことは言うまでもない。スノーボードウェアを買うとき、そのまま街着として使えるようなデザインのものを選んでいるのも、こういうケースを想定しているからだ。

8:17発の長万部行き普通列車は、平日にもかかわらず観光客で混み合っていた。スキーやスノーボードを持った客も少なくない。函館を出て一つ、二つの郊外駅からも、思いのほか板を担いだ若者グループが乗ってきて賑やかになった。この列車で滑りに行くとしたら、昨日行ったニヤマか七飯だろうが、ニヤマは駅から歩いてすぐだし、七飯は大沼駅から無料のシャトルバスを出している。列車でのアクセスが楽なスキー場は、僕のような遠方からの旅人には助かるし、地元の中高生にとっても便利な存在なのだろう。

9時、大沼着。駅前では2台のマイクロバスが待っていた。2台とも満席になるくらいだから平日とは思えないほど盛況だ。すぐに発車し走ること15分、9時半前にはスキー場に到着した。上空は曇りがちで小雪が舞っている。時折薄日が差すが、すぐにまた曇る。このスキー場は駒ヶ岳の眺めが素晴らしいということで楽しみにしているのだがちょっと厳しいかも知れない。

このスキー場はかつてプリンス系列だっただけに、初来場にもかかわらず、建物もリフトも何処かで見たような気がして目新しさはないが、その分ローカル色も皆無だ。昨日行ったのがローカル臭満点のニヤマだっただけに、一層そう思えたのかも知れない。人によって好みの分かれるところだろうが、僕は、滑って面白けりゃどっちでもいい。コースは、標高差約700m、最長滑走4kmの大型で、リフトは3基と数は少ないが、3,300m超のゴンドラと1,700m超のフードクワッドを擁する。名実共に道南では最大のスキー場だ。

ゴンドラの山麓駅を兼ねたセンターハウスで、東京の自宅から送っておいたスノーボード一式を受け取る。僕はスキーもボードも両方やるので、クルマで行くときはどちらも持っていくのだが、飛行機や列車を使う遠征ではどちらかに絞らざるを得ない。ついでに、行ったスキー場の上級コースは全部滑る、というノルマもあるので、どっちを送るかちょっと悩んだものだ。技量はスキーの方が遥かに上で、どんなコースでも100%滑れる自信があるが、スノーボードでは35度を超えるような不整地やコブは厳しい。今回の北海道遠征でも、行程と場所と条件を考慮しながらスキー場を選定するのは、楽しいながらも、なかなか悩ましい作業だった。結局、今回訪れる5か所のスキー場のうち3か所はボードで全コース滑走可能と判断し、残り2か所はスキーをレンタルすることに決めた。昨日のニヤマは不整地急斜面だらけなのでスキーレンタル、自分のボードはこの七飯に送っておけば無駄に持ち歩かなくて済む、という訳だ。だが、ここまでは問題なかったのだが、次の場所へ発送する段になってちょっとした問題があった。この日滑った後、ボード一式は次に滑る糠平温泉の宿に向けて発送しなければならない。使用日は三日後の17日。その間に遥か根室の納沙布岬まで行く予定なのだから、まさか板を持ち歩く訳にもいくまい。だが、電話で確認すると、七飯スノーパークでは“着払いでの発送”しか対応できないというのだ。おいおい、それはちょっとないんでないかい?不良品の返品じゃあるまいし、私物のボードの着払いなんて、自宅やよほど親しい人宛にしか送れないではないか。宿に送る場合、一旦は宿側に送料を立て替えてもらう訳だから、これは断られても文句は言えないし(実際、一軒目に聞いた宿では断られた)…幸い、糠平館観光ホテルという親切な宿が対応してくれたので事なきを得たが、七飯ほどのメジャースキー場の対応としてはちょっと首をひねる一件だった。場所柄、僕のように次のスキー場宛に送りたいという需要はあると思うので、これは是非、改善を望みたいところだ。

チケット売り場の目の前がベンチとコインロッカーのあるフリースペースになっていて、ここで荷ほどきしたりブーツを履き替えたりして最後の支度。こういうスペースがやたら狭いスキー場は最悪だと思うのだが、ここ七飯はギリギリセーフ、くらいだろうか。ちょうど今のように、バスが着いた直後など、人が溜まるタイミングでは平日でもちょっと手狭な感じだ。休日などの混む日はキャパオーバーで場所取りもままならないかも知れない。ボードケースや履いてきた靴をロッカーに放り込んでリフト券を買う。帰りのバスの時間と帰り支度にかかる時間を逆算して、5時間券を選んだ。事前にクーポンを用意してきたので、昼メシ付きのパックが¥3,200-だった。

こうして10時過ぎ、一本目のゴンドラに乗る。滑り出しの時間帯なので何組かゴンドラ待ちの列ができていたが大したことはない。その後も、ゴンドラだけはタイミングによって数分の待ちがあったが、他のリフト待ちは完全にゼロだった。長いゴンドラが半分くらいまで来たとき、そうだ!と思い出して背後をふり返ったら、駒ヶ岳がちょうど雲の隙間から秀麗そのものの姿を見せていた。僕は山側を向いて座り、一緒になった人との話に気を取られていたから、景色のことを完全に忘れていたのだ。写真ではよく見た景色だが、なるほどこれは凄い絶景だ。だが搬器が高度を上げるにつれて雪とガスの幕が濃くなり、すぐにその姿は見えなくなってしまった。結局この後、一帯は完全に雪雲に覆われて大雪となり、駒ヶ岳は二度と現れなかった。

このスキー場は北北西向き。トップの標高は955mと決して高くはないが、北向きのゲレンデは雪質の良さが格段に違う。この日は、午前中のほんのいっときを除いて一日中降りに降られたが、この天候と相まって想像以上のフカフカパウダーを堪能することになった。

以下、この日の各コースの状況である。

【チャレンジ・とどまつ・チャンピオンの各コース】

不整地。膝~腿パウ。北斜面なので日射によるクラストが無く、全く底付きしない。この日の大雪で、滑るそばからバーンは回復、滑走者も少なく、いつ行ってもコース端は面ツル状態。さほどの急斜面ではないのでかなり直線的に滑っても暴走せずに浮遊感満点のパウダーランになる。

【その他の初級コース】

整地。圧雪の上に足首くらいの新雪。絵に描いたような、広くて快適なロングクルージングコース。

…とにかく気持ちよく滑れるスキー場だった。平日でもそれなりに人が来るのは当然だろう。それでも、基本的には空いている。北海道のスキー場でよく見る団体さん(学校のスキー授業や自衛隊)や外人さんが、少なくともこの日は全くいなかったし、本州からのツアーもおそらく入っていない。殆んど、函館市民御用達といった感じなのだろうが、それだけでは何とももったいない気がした。急斜面やコブは無かったのでそっちを求める向きには物足りないかも知れないが、トータルで見れば間違いなく、自信を持ってお勧めできるスキー場だと思った。

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