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3.26 (評価数:540件)

〒379-1724 群馬県利根郡みなかみ町大字向山 [地図]

東京から車で135電車で150

スキー場情報(詳細)

試練のガチガチコブ

3

2019/02/06

雷電風雪さん

☆☆☆ 3 普通。条件が合えば楽しめる。

【総評】
2月5日、9年ぶり再訪。
異常な陽気となった立春の翌日、ヒサンなコンディションは覚悟の上で、それでもやって来たのは誕生日プレゼント狙いだったから(笑) こればっかしは日程をずらせないからね。

近年のスキー場不景気の中、リフトとコースを新設するという明るい話題を振りまいた元気なスキー場だ。第4リフトの新設によって標高差は何と630m、これはもう大規模クラスの数値だ。尤も、一番下はただの下山コースっぽい雰囲気なので、中間部以上の490mほどが実質的な滑走標高差となるが、それでも立派な数値である。

ただ、手放しで褒められるスキー場ではないことも事実。
まず、標高が低い。ベースの標高550mというのは群馬のスキー場(ローカルを除く)の中では最低。トップは、リフト新設によって1,180mまで上がったが、それでも群馬の中ではかなり低い方だ。標高が低いと、良い時の状態が維持できない、つまり、ちょっと暖かくなるとすぐにシャバシャバ、冷えるとそれがガッチガチに凍ってしまいがちで、この日が正にそうだった。まぁ、この日は、前日が異常に暖かかったので、北海道や北東北の一部を除いて、日本中どのスキー場に行っても似たような状況だったろうと思えば諦めもつくが。それでも、湯沢、石打辺りの低地スキー場と比べれば遥かに高い場所だし、ほぼ北向きの斜面なので、豊富な非圧雪エリアと相まって、寒気と降雪の恩恵さえあれば相当面白いスキー場だろうという期待は持てる。
コースは中、急斜面が多い。上級者には面白い分初級者には厳しいのだが、アクセスが楽だし、バスツアーも入っているようで、この日も初級ボーダーの姿をチラホラ目にした。もともと初級者には厳しい斜度のコースがガチガチに締まっているのだから、歯が立つ筈もない。おっかなびっくりサイドスリップで降りてくるしかない姿を見ていると、ちょっと気の毒だったな。

コースバリエーションはあまりないので、パウダーが喰えなければ、俺としては半日で十分、サクッとコブを滑って、同じく誕生日プレゼントをやっている宝台樹に移動するつもりだったのが…そのコブが固いし深いしで難しいのなんの。持ち前の負けん気で「攻略するまで止めない!」と決めてしまったが最後、結局夕方までガチガチコブと格闘するハメになり、宝台樹移動は幻と消えた…そんな一日でした。

【ここが○】
♪♪ 活気がある ♪♪
前述の通り、リフトとコースを新設したり、スノーマシンを増強したり、水上駅からのシャトルバスを始めたり…前向きなオペレーションが気持ちいい。ここに限らず、鈴木商会の経営するスキー場って、総じて元気なイメージがあるよね。HPのデザインも統一性があって洗練されてるし、プロモーションの仕方が上手いんだろうな。ケチケチ経営が見え見えの大手にも見習ってほしい。(平日は定休日ばっか作りたがるマッ○アース、隙あらばリフトやコースを廃止して規模縮小したがるプ○ンス、あんたらのことだよ!)

♪♪ 意外と豊富な非圧雪エリア ♪♪
詳細はコース状況のとこに書くが、結構広い。パウダーデイに当たったら余裕で☆4以上の評価はできると思う。

♪♪ 誕生日プレゼント企画 ♪♪
月違いでも日付だけ合っていればいいという、夏生まれさん大喜びの企画。他のスキー場も見習え!

【ここが×】
▼▼ 更衣室 ▼▼
基本土足で、靴を脱げるのはロッカーの前に敷いてある狭いスノコの上だけ。そもそも、ロッカーが所狭しと並んでいて、着替えたりするスペースが狭く、ベンチもないので座ることも出来ない。俺は空いてたから何とかなったが、混雑時は耐えられないだろう。何個か前のレビューで“最悪”と罵られたのもムリはない。普通、更衣室というのはカーペット敷きか、そうでなくてもベンチくらい置いてあって、着替えを置いたり座ったりはできるようにしておくもんだぜ。130ヶ所もスキー場を巡ってきたけど、大体そうだぜ。ゲートハウス自体は近年建替えたばかりでピカピカなのに、何であんな更衣室にしちゃったんだろう。どう考えても来場者への配慮が足りないね。大至急、改善した方がいいだろう。

▼▼ いっつもクローズしてる展望コース ▼▼
前回も今回も、雪が少なくてクローズ。今シーズンは俺の知る限り一回も開いてない。俺は、行ったスキー場の上級コースは全部滑りたい人だからやっぱ残念。まぁこればっかしは自然相手だから仕方ないと言えばそうなんだが…ここを開けてないのに公式HPで堂々と“全面可能”を謳うのはダメだろ。嘘つきじゃん。

▼▼ とんでもなく高い1日券 ▼▼
前回、万座のレビューで“ボッタクリ”などと言ってしまったが、ココはもっと酷い。高速リフトなど1本もないのに何と5,000円もする。もちろん割チケ類は色々やってるし、時間券やナイター券で滑る人の方が多いだろうから、正規で1日券を買う人はそんなにいないと思うけど…

【天候・気温】 晴 日中トップ、体感で3℃

【公表積雪深・雪質】
160㎝ 上部の日陰のみ乾雪、日向は全面湿雪 ただしガチガチの下地は終日緩まず

【リフト、コースオープン状況】
第1B、第2A、第3の片方運休。展望コース、雪不足でクローズ。

【混雑状況】
平日。団体なし。ガラガラすぎて寂しくはない程度。リフト待ちなし。コース混雑なし。

【上級コース&コブ状況】
◇◇ブナの木下部◇◇
不整地。ガチガチの下地の上に薄い新雪。コブにはなっていない。

◇◇向山深雪エリア◇◇
クラストした下地の上にクルブシくらいの新雪。朝のうちは乾雪だった。パウダーデイに当たったら楽しそう。片斜面気味だが幅は広いのでライン取りは自由にできる。美味しい斜面を降りきってしまうと最後に歩かなきゃいけないのが難点。

◇◇くらししゲレンデ◇◇
第2リフト周辺と万治平側は整地。中央部にかなり広い非圧雪エリア。クラストしたややバンピーな下地の上に薄い新雪。オープンバーンなので、すぐに日射を受けて湿雪に。パウダーデイに当たったら相当楽しいだろうな。
第2リフト下にラインコブ1本。やや急な落ち込み部分から緩斜面にかけて、そこそこ長い。前半は俺の苦手な振り幅の大きいバンクコブで、かなり深いうえ、終日ガチガチのままだったので大苦戦。後半は、深いけど縦に攻められる形状に変わったので何とかなったが、全区間完走できたのは結局一本だけだった… この日、コブに入ってたのは俺の他に上級シニアが一人だけ。その人は、俺の好きじゃないヤジロベエみたいなバンク滑りだったが、それでも何本か完走していたので俺の負けだ。

◇◇向山ゲレンデ◇◇
初、中級コースだが、リフト寄りにラインコブ1本。しっかり掘れていて、やはりガチガチに締まっていたが、斜度は大したことなく、縦に攻められるラインだったので余裕で完走。今日みたいに固くなければ入門者の練習に好適だろう。